本研究は都市公園における官民連携事業の公共性と収益性のバランスについて知見を得るため、千葉市の豊砂公園パークマネジメント事業を対象とし、調査研究を行った。当該事業は、千葉市とイオンモール株式会社(以下イオン)との協定により、イオンが豊砂公園の維持管理を行っている。収益施設が存在しない都市公園にもかかわらず、公的投資は行わず、イオンによるイベント収入で維持管理費用を賄っている。調査結果では、イオンは赤字を抱えており、公共性と収益性のバランスが取れているとは言い難い状況である。そのため、今後の官民連携による持続的な運営管理のためには、地元企業の広告宣伝イベントを許可していくなどの改善点が見られた。