スペースの少ない密集市街地では他の場所よりもコンパクトな緑化手法が求められる。そこで本研究では(1)一般に緑化で用いられる庭木と一個体の小さな鉢植えという植栽形態の違いが路地全体の印象に与える影響を明らかにすること、加えて(2)植栽形態以外に景観評価に影響するみどりの特徴を明らかにすることを目的とした。これらを調べるためにSD法に基づく路地全体の印象に関する質問と路地植物の印象に関する質問からなるアンケート調査を実施した。この結果、(1)植栽形態の違いは路地景観全体の評価に違いをもたらさないこと、(2)全体の景観に影響を与える要因として緑視率と花卉や果実等の個々の植物の特徴が挙げられることがわかった。