新潟市の中心に位置する古町花街は、花柳界が現役で歴史的建造物や町割りが残っており、全国的に見て貴重な花街である。本研究は一般建造物及び歴史的建造物が形成する古町花街の景観の現状と、景観ガイドライン作成における建造物の修理修景に係る課題を明らかにすることを目的とする。結論として、第一に、多くの低層建築物は新道沿いに分布しているが、一方で多くの高層建築物は通りや小路沿いに分布していることが分かった。第二に、東新道と九番町側の西新道沿いは歴史的建造物の割合が高く、大規模なものや茶灰系以外の外壁色のものが少ないことから、特に重要なエリアと言える。