都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
海水浴場利用者の地震津波発生に対するリスク意識に関する研究
相模湾沿岸における夏季海水浴場利用者を題材に
海津 ゆりえ伊藤 渚生押田 佳子一ノ瀬 友博九里 徳泰田中 伸彦川合 康央
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2019 年 18 巻 2 号 p. 201-207

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抄録

自治体による防災計画では観光者は対象とされていない。観光地においての自然災害に対する観光リスク管理の基本は観光客自身の「自助」にある。本研究では自然災害のうち津波に焦点を当て、相模湾沿岸の主要な海水浴場における利用者の津波リスク意識を調査した。海水浴場は場所によって利用者属性や利用目的が異なり、津波へのリスク意識の差異が明らかとなった。遠方からの利用者が多い由比ガ浜(鎌倉)は、片瀬西浜(藤沢)やサザンビーチ(茅ケ崎)に比べて利用者の土地勘や津波リスク意識が低い傾向があることがわかった。居住地域を問わない自助意識やリスク意識、津波に関する正しい知識を培う必要が示唆された。

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© (c) 日本都市計画学会
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