2020 年 18 巻 4 号 p. 355-358
本研究は、過去に開園反対運動が生じた保育園、反対運動なく開園した保育園から空間的要素の特徴を見つけ、新たな候補地での反対運動有無を推定できるようにすること、また、どのような物事が反対運動となるのか察知できるようにすることも目的としている。今回の研究成果として、1つ目は反対運動が生じた保育園の特徴である。2つ目は、用途地域である。反対運動が生じた保育園の地域は第一種低層住居専用地域のみであり、2 階建ての住宅が多く、商業施設や近隣に騒音となりうるような建物は建たない地域である。このことから迷惑施設として捉えられる保育園が第一種低層住居専用地域に開設することで反対運動につながったと考えられた。