本研究の目的は、ベルリン市のゲルリッツ公園にて導入されているパークマネージャーの実態を成果と課題を明らかにすることである。2019年9月の現地調査、インタビュー調査、文献調査により、以下の3点が明らかになった。1)ゲルリッツ公園では、治安改善のための活動は既に行われており、パークマネージャーの実験的導入は最後の望みだった。2)ゲルリッツ公園のパークマネージャーを中心とした活動は、ボトムアップ型の組織をつくり、主体間協働による課題解決を目指しているが、具体的な成果には至っていない。3)ベルリン市ではゲルリッツ公園をモデルにその他の公園にもパークマネージャーを導入しているが、その内容には変化がみられる。