2022 年 20 巻 4 号 p. 379-380
日本社会ではサービス経済化が進み、産業構造の高度化が進んできた。一方で、こうした変化は、個別の産業が集中している地域においても生じているのか否か、本研究では調べた。本研究では、三角ダイアグラムに基づき、日本の市区町村を、産業構造の状況に応じて分類した。その結果、1980年代から2010年代にかけて、9割程度の自治体でサービス経済化が進み、半数程度では産業構造の高度化が実現した。社会地図からは、産業構造の高度化が実現した地域は首都圏の都心部に限られるような地域間格差が生じていることが確認された。