花街は日本の伝統文化の多くの側面を受け継いでいる。かつて、支援は旦那とよばれる経済界の顧客により行われていた。しかし、近年では、支援する主体や、支援内容が変化している。本研究は、全国の花街における支援を行う組織の運営及び活動実態を明らかにすることを目的としている。結論として、支援を行う組織は、全国に61箇所ある花街のうちの37箇所にあった。また、各花街においては、初めに商工会議所による直接支援(芸妓の技能・備品・生計、花柳界組織の運営)が、次いで間接支援(営業機会、広報)を行う組織が設立されるという流れがみられた。