都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
都市内での新交通システムとバスの移動負荷の比較
垂直移動に着目して
繁縄 将太吉川 徹
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2022 年 21 巻 1 号 p. 36-42

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抄録

AGTは高架鉄道であるため、高齢者が利用する場合、乗り場まで上り下りする必要があり、利用が敬遠されることが懸念される。そこで、本研究では、日暮里・舎人ライナーおよび多摩モノレールにおいて、乗客がある駅から別の駅への区間を移動する際に、移動時間と等価係数を掛け合わせた一般化時間を用いることで垂直移動荷重を考慮して、AGTと路線バスの優位な領域を算出した。 その結果、高低差の大きい区間では、バスが優れていることがわかった。また、長距離区間におけるAGTの優位な領域は、高齢者よりも非高齢者の方が広かった。 従って、時間的制約の大きい非高齢者は移動時間からAGTを、身体的負担の大きい高齢者は一般化時間から路線バスを好んで利用することが推察される。

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© (c) 日本都市計画学会
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