外遊びは子どもにとって健やかな成長や幸福度の向上のために必要な生活行為の一つである。しかし、現代の子どもたちは外で遊ばない傾向にある。加えて、子どもの遊び空間は特に都市部において公園に限定化されており、自由に遊べる空間が不足している。 本研究では、子どもの外遊びの状況を把握するとともに、外遊びを妨げる要因の一つとして地域住民の外遊びに対する迷惑意識に着目し、調査を行った。その結果、地域住民は外遊びで発生する騒音に不満を持っていること、住宅が密集している狭い道路で特に苦情が発生していることが明らかになった。子どもたちは外遊びがルールやマナーによって規制されていると感じており、自由に遊べないことに不満を抱いていることがわかった。また、地域によっては路上で遊ぶことを好む子どももおり、郊外に住む子どもは都心に住む子どもに比べて路上で遊ぶ傾向があることがわかった。