都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
日本の小学生の通学実態に関する調査結果
樋野 公宏安部 孝文雨宮 護後藤 智香子花里 真道石井 儀光鎌田 真光中迫 由実高柳 百合子寺内 義典海野 遥香山北 満哉吉城 秀治
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2024 年 22 巻 4 号 p. 675-682

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抄録

小学生の通学実態を把握するため、2023年秋、市区町村立の小学校に通う子を持つ20~49歳の女性を対象にオンラインアンケートを実施し、6000人の有効回答を得た。過去1週間、毎日徒歩で登校、下校した子は各82%, 67%で、都市規模が大きいほど高割合だった。徒歩以外では家族の車が多いが、下校時は塾や学童の送迎も多かった。スクールバスを月11日以上利用した子は、登下校とも2%未満だった。近所の子との登下校(登下校班含む)が多いが、単独の子も各15%, 11%存在した。単独行動(いわゆる移動自由性)については、77%が下校を許可される一方、校区外への移動は15%、バスや電車の利用は11%と許可割合が低かった。遭遇するリスクとして、不審者は登下校時、交通事故と熱中症は登下校以外に高かった。本調査データは、通学時の安全と身体活動の両立を検討するための資料とする。

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