2024 年 23 巻 1 号 p. 27-
本研究は、住宅すごろくのゴールの一つとされる介護付き高齢者向けホームまでの転居について、転居時の年齢と転居ごとの住宅形態、立地などを調査した。その結果、転居回数と住居形態による傾向として、早い段階から持ち家が志向され、持ち家から持ち家への転居も見られ、人生の中で複数回持ち家を持つ人も多いことが分かった。転居回数が多いほど、持ち家でもマンションを選択する傾向がみられた。居住地については、実家が大きな引力となることが分かった。県を越えるような大きな移動は仕事がきっかけの場合が多く、居住地選択の際には住み慣れた実家を基準に、利便性などの条件を照らし合わせていると考えられる。