2025 年 24 巻 1 号 p. 81-86
本研究の目的は、知的障害のある人向けに災害対策教育資料を開発し、その有用性と課題を明らかにすることである。彼らの理解度と行動特性に基づいて分析を実施したところ、学習中に十分なコミュニケーションを取る必要性が明らかになった。当事者と時間を掛けて話すことで、学習効果が向上することが考えられ、繰り返し学習することで理解を深める可能性を有することが明らかになった。障害の程度が軽くなるにつれ、理解のレベルが向上した。また、当事者に学習中に集中力を妨げる行動特性が見られたため、適切な学習環境の整備が必要であることが明らかになった。