2005 年 4 巻 2 号 p. 13-18
本報告は、ドイツの土地利用計画体系について、小都市の事例を挙げ、実例と写真を交えてわかりやすく概説することを目的としている。投稿論文のような特定の仮説やテーマに基づく精密な分析を目的としてはいないが、これまで投稿論文や書籍での事例報告でも殆どなかった小都市における土地利用計画体系を具体的に紹介することには一定の価値が見出せると考えられる。事例としてテューリンゲン州の小都市マイニンゲン町を対象とし、実際に計画が存在する最も大スケールの州計画から、もっとも小スケールで建築行為に対して直接的に拘束力を有する地区詳細計画(B-plan, Bebauungsplan)までを実際に比較し、マイニンゲン町における各レベルの土地利用計画の決定権限についても概説する。