2006 年 5 巻 2 号 p. 41-46
1950年代開発された社会地域分析は、都市社会を理解するための良い方法であるが、都市計画や他の政策決定においては、必ずしも多く応用されているとは言えない。その理由は、伝統的な統計手法の限界および結果の可視化の困難さにあると考えられる。本研究は、非線形である自己組織化マップ(SOM)および地理情報システム(GIS)の手法を用いて、国勢調査のデータを分析し、社会地域を析出する方法を提案する。ケーススタディ地域別府市を対象に、地理的位置関係の情報を含まない86 個の変数を選び、SOM によるクラスタリングを行った。その結果をGIS で表示した結果、日本における社会地域の存在を確認した。