2004年12月26日に発生したインド洋大津波によって,インドネシア・アチェ州の南西部沿岸地域のムラボーでは多くの被災者が仮設住宅で生活を送ることとなった.今回の災害で建設された仮設住宅は、「インドネシア政府(公共事業省(PU)の標準設計)によるもの」と「それ以外によるもの(例えばNGOにより建設)」に大別できる。仮設住宅での生活期間は,人々が災害から復興を遂げる最も重要な時期であり,被災後2 〜3年の期間に置ける生活環境を良好に維持することが,被災者の復興プロセスをよりよいものにする事につながると考える.本報告では、仮設住宅の設計・配置を把握し,その違いが生活環境に及ぼす影響について考察する.