2009 年 8 巻 2 号 p. 88-91
白川村では、昔から地域に根ざした消防団が、地域の防災や安全維持に大きな役割を果たしている。本調査では、消防団の歴史や活動内容、消防団員の意識、消防団に対する住民の意識、また女性防火クラブの活動など、白川村の防災の核となっている消防団について整理し、消防団が地域において果たす役割とその継続の仕組みを明らかにする。白川村消防団の様々な活動が地域の防災や防災意識の向上につながっていた。また、消防団の役割は防災だけではなく、白川村のほぼ全ての行事の核になっている。現在のような合掌家屋を保持した白川村が維持されてきたのは消防団の存在が大きい。加えて、消防団を支える女性防火クラブや地域住民の存在も忘れることはできない。