理学療法学
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短報
片麻痺と切断を合併した症例の義足装着訓練について
―6症例の経験から―
永冨 史子渡辺 進伊勢 真樹舟木 健一林 和弘
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1990 年 17 巻 1 号 p. 45-49

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抄録

下肢切断と脳卒中片麻痺を重複した6症例を呈示し,訓練・義足処方,退院後の生活について報告する。
切断と片麻痺の重複により,立位バランスが非常に得られにくく,訓練はこれを安定させることが中心となった。義足は安定性が良く,かつひとりで着脱可能となるものが処方され,アラインメントも屈曲共同運動の出現等を考慮し設定する必要があった。退院後の歩行能カは,自立2例,杖歩行+車椅子2例,歩行不能2例であった。歩行能カの高低に関係なく,断端のケアは続けられ,起居動作能カも退院時と同程度に保たれていた。

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© 1990 公益社団法人 日本理学療法士協会
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