抄録
平成2年度から国において制度化された「脳卒中情報システム」に大阪府が「ねたきり」を防止することを目的に訪問リハを導入し,「脳卒中地域ケア推進事業」を制度化した。大東市でも平成2年度からモデル事業として実施したことにより,対象者の把握が拡大し早期把握,早期ケアの実施,保健・医療・福祉の連携の円滑化,通所リハへの移行によるねたきり防止といった効果が得られた。また,ニーズに応じて,失語症者に対するケアを開始している。今後の高齢社会に向けて,脳卒中予防と併せてタイムリーな地域での総合的,継続的なリハサービスを推進するために,地域の社会資源として理学療法士の果たす役割が期待される。