理学療法学
Online ISSN : 2189-602X
Print ISSN : 0289-3770
ISSN-L : 0289-3770
研究論文
ペダル回転数の変化を伴う自転車運動が虚弱高齢者の下肢機能に及ぼす短期的効果
對馬 明髙石 鉄雄越智 亮飯田 文彦天木 充矢野 茂樹
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 38 巻 3 号 p. 188-193

詳細
抄録
【目的】本研究の目的は,ペダル回転数の変化を伴う自転車運動が虚弱な高齢者の下肢機能に及ぼす影響について明らかにすることである。【対象と方法】虚弱高齢者11名(平均年齢74.9 ± 7.6歳)に対し,5分間の連続自転車運動を,ペダル回転数を45rpmから55,65,55,45rpmへと1分ごとに増減させる方法(増減法),および50rpmを終始維持させる方法(一定法)により,それぞれ日を替えて行わせた。自転車運動前,および2種類の方法での自転車運動後に行った下肢機能の測定(重心動揺測定,長座位体前屈測定,Functional Reach Test,Timed Up and Go Test,立位前後ステップテスト)の成績に対して,一元配置分散分析およびpost hocテストを行い,両運動方法の運動直後の下肢機能変化について検討した。【結果】増減法において,立位前後ステップテストとTUGテストの成績の有意な向上(p < 0.05)を認めた。【結論】増減法による自転車エルゴメーター運動は,虚弱高齢者の下肢運動機能を改善させる方法として有効と思われる。
著者関連情報
© 2011 公益社団法人 日本理学療法士協会
前の記事 次の記事
feedback
Top