理学療法学
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実践報告
急性期病院におけるリハビリテーション専門職配置の効果
─呼吸器内科病棟でのADL 維持向上等体制加算算定の取り組み─
平野 明日香加藤 正樹藤村 健太早川 美和子加賀谷 斉向野 雅彦才藤 栄一
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2016 年 43 巻 3 号 p. 255-262

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抄録

【目的】急性期病院では高齢障害者が増加し,リハビリテーションの重要性が高まっている。当院急性期病棟に理学療法士を病棟配置した効果を検討した。【方法】疾患別リハビリテーション実施者を対象とし,病棟配置前の44例を対照群,病棟に専任配置後の79例を専任群,専従配置(ADL維持向上等体制加算算定)後の83 例を専従群とし,当院患者データベースより後方視的に調査した。【結果】専従群は他2 群よりリハビリテーション実施割合が有意に増加,リハビリテーション開始までの日数,在院日数は有意に短縮した。アンケート調査より,病棟医師・看護師は情報共有がしやすい,リハビリテーション専門職は病棟とのパイプ役として期待との回答が多かった。【結論】理学療法士の専従配置は病棟医師・看護師と情報共有を密に行え,治療の効率化が図れると示唆された。

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© 2016 公益社団法人 日本理学療法士協会
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