イノベーション・マネジメント
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えちぜん鉄道における集合的記憶の活用に関する一考察
杉原 成幸
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2026 年 23 巻 p. 69-84

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抄録

組織の中で「歴史」を経営資源として活用する事例が見られる。「歴史」は「過去の事実(史実)」と異なり、活用する企業の主観が加わったものである。本研究では、えちぜん鉄道と沿線自治体、沿線住民組織の歴史活用、中でも「集合的記憶」の活用を考察した。えちぜん鉄道の路線は、かつて京福電気鉄道(以下、京福電鉄)が運営をしていた。京福電鉄は2000年、2001年とわずか半年の間に越前本線で正面衝突事故を起こし、それを契機に福井県下の鉄道事業から撤退した。その後、約2年間にわたり、バスによる代行輸送が行われた。しかし、このバスによる代行輸送は地域社会に大きな混乱をもたらす結果となった。そのような状況を受けて誕生したのが、第3セクターのえちぜん鉄道である。本研究では、2度の事故とそれによって始まった2年間のバスによる代行輸送が地域社会にどのような影響を与えたかを検証する。そしてえちぜん鉄道や地域社会が、バスによる代行輸送の体験という集合的記憶をどのように活用したのか、その活用は意識的なのか、そうでないのかを考察する。

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