理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
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高齢者の地域医療・保健・福祉の連携強化
─埼玉大学附属病院及び関連施設に於ける対応─
関 勝夫
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2002 年 17 巻 3 号 p. 165-168

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抄録
「患者さんを中心とする医療」とは,より質の高い医療を提供するために,患者さんの権利を尊重すると同時に,患者さんにも積極的に治療に参画して頂くことが重要であり,その一部の役割を果たす責任を大切にすることであった。このことから,埼玉医科大学附属病院が掲げた「基本理念・病院の基本方針等」は,正に一病院の健全な医療体制の構築に止まらず,我が国が直面している高齢社会を乗り切るための最大の戦略であると確信したい。この度の「医療体制改革」は,一面痛みを伴うことになるが,高齢者・障害者のリハビリテーションを見直す最大のチャンスであるとも考える。それは,我々理学療法士に反省を強いられることになったからであり,適正でしっかりした評価と治療計画に基づく治療効果を患者さんに等しく還元するとき,患者さん自らが自身の潜在能力を賦活し,一日も早く社会復帰するための一助になることができると思われるからである。
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© 2002 by the Society of Physical Therapy Science
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