2007 年 22 巻 2 号 p. 195-198
本研究は,簡易下肢機能評価法として紹介された下肢荷重力測定について,大腿部筋の筋電図および下肢荷重量をリアルタイムで測定し,それぞれの動的変動の関連性から,下肢荷重力に対する大腿筋の役割について検討した。対象は健常成人男性9名であり,下肢荷重力測定時の荷重量と大腿四頭筋および大腿二頭筋の筋電図を測定した。下肢荷重力測定時に大腿四頭筋および大腿二頭筋の筋放電量はともに増加するが,その増加量は大腿四頭筋でより大きく,荷重力発揮に対する大腿四頭筋活動の貢献が大きいことが示唆された。また,筋放電量と荷重量のピーク値までの到達時間は異なることら,下肢荷重力に対して下肢筋力以外の要因の関与が考えられた。