抄録
本研究は,健常人を対象とし広範囲侵害抑制調節(以下DNIC)が立位体前屈の指床間距離に及ぼす影響および効果持続時間について検討した。対象者は,健常者40名,平均年齢20.7歳を対照群とDNIC治療群に分けた。DINC治療の前後,および30分後の指床間距離を測定した。その結果,治療群において分散分析で有意差を認め多重比較(bonferroni)にて,すべての組み合わせにおいて有意差を認めた。DNICを実施することにより立位体前屈の指床間距離は大きくなり,30分後まで効果が存続した。しかし,DNIC実施30分後においてはDNIC実施時と比較して低下した。DNICの実施は指床間距離を増大させ,効果は減少傾向にあるものの少なくとも30分は効果が持続すると考えられた。