理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
慢性期高齢脳卒中片麻痺患者における近赤外線分光法による体脂肪測定の信頼性
吉松 竜貴久保 晃
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 23 巻 4 号 p. 539-544

詳細
抄録
[目的]近赤外線分光(NIRS)法による体脂肪率,体脂肪量,除脂肪体重の信頼性を検討すること。[対象]高齢脳卒中片麻痺患者10例(男性5例,女性5例,年齢78±9歳)。[方法]複数回の測定を非麻痺側と麻痺側に分けて行い,級内相関係数(ICC)にて検者内信頼性を検討した。また,対応のあるt検定,変動係数(CV),Bland-Altman Plot(BA Plot)にて非麻痺側と麻痺側の差異を検討した。[結果]ICCは0.9以上で高い信頼性が示された。t検定では6例に非麻痺側と麻痺側で有意差が認められたが,CVには認められなかった。BA Plotは体脂肪率が低い例で誤差が生じる傾向を示した。[結語]誤差は小さく,非麻痺側と麻痺側での測定は同精度と考えられた。
著者関連情報
© 2008 by the Society of Physical Therapy Science
前の記事 次の記事
feedback
Top