抄録
〔目的〕グループディスカッション授業(GD授業)と従来授業における授業意識の比較と,学習意欲との関係を検討した。〔対象〕某A専門学校理学療法学科学生(103名)とした。〔方法〕GD授業と従来授業とを実施し,GD授業における授業意識アンケート結果について因子分析を行い,両授業の下位尺度得点を比較した。また,GD授業における下位尺度得点と学習意欲アンケート結果との相関を調べた。〔結果〕GD授業における因子分析結果のうち第1因子(自ら積極的に授業に取り組む姿勢)および第3因子(学習への動機付け)は,従来授業よりも下位尺度得点が高かった。また,第1因子および第3因子は学習意欲の中でも特に内発的動機づけと高い相関が見られた。〔結語〕GD授業は,従来授業よりも内発的動機づけを高めることのできる授業形式であると考えられた。