理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
脳卒中片麻痺患者における運動麻痺各回復段階による両脚および片脚レッグパワーと歩行・立ち上がり能力との関係
今 直樹高見 彰淑皆方 伸佐々木 誠
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 25 巻 3 号 p. 397-402

詳細
抄録

〔目的〕本研究では,脳卒中片麻痺患者において,歩行・立ち上がり能力には両脚同時での筋力発揮,片脚ずつの筋力発揮のいずれが重要なのかを明らかにすることを目的とした。〔対象〕対象は,下肢Brunnstrom stage III以上の脳卒中片麻痺患者53名とした。〔方法〕対象者の等速性脚伸展筋力を測定しこれらを体重で除した値(以下,レッグパワー)を算出し,また対象者の10 m最大歩行時のパラメータ,30秒間立ち上がりテスト(以下,CS-30)を測定した。〔結果〕麻痺側レッグパワーは麻痺が重度なほど低値を示した。歩行能力は麻痺側レッグパワーとの相関が最も高く,CS-30は麻痺側・非麻痺側レッグパワーの和との相関が最も高かった。また,両脚レッグパワーを麻痺側・非麻痺側レッグパワーの和で除した値は重度片麻痺群で高値を示し,歩行能力,CS-30は,両脚レッグパワーを麻痺側・非麻痺側レッグパワーの和で除した値との間に負の相関を認めた。〔結語〕歩行能力には麻痺側レッグパワー,立ち上がり能力には麻痺側,非麻痺側それぞれのレッグパワーが重要と考えられた。また,重度片麻痺患者において,両脚同時の伸展運動が麻痺脚の機能を改善させる可能性が示唆された。

著者関連情報
© 2010 by the Society of Physical Therapy Science
前の記事 次の記事
feedback
Top