理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
ファンクショナル・リーチを用いた姿勢最適化トレーニング
─言語教示と結果の知識との組合せによる運動学習への効果─
鈴木 博人石岡 勇樹一戸 広大川藤 沙文佐藤 菜摘鴫原 さゆり津田 大輝梁川 和也藤澤 宏幸
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2012 年 27 巻 1 号 p. 21-29

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抄録
〔目的〕本研究では姿勢最適化トレーニングのモデルとしてfunctional reach(FR)を取り上げ,言語教示におけるinternal focus of attention(IFA)とexternal focus of attention(EFA)の運動学習への効果を結果の知識(knowledge of results:KR)を与えた場合について明らかにすることを目的とした.〔対象〕健康な大学生22名とした.〔方法〕練習前後のテストにてFRにおける外果から第3指末端での水平距離(FR距離)および重心位置を測定した.練習前テスト終了後,被験者を無作為にIFA群とEFA群との2群に振り分け,5日間連続で練習を実施した.各群へ同一のKRを与えた.〔結果〕EFA群が運動学習に至ったのに対し,IFA群は運動学習に至らなかった.〔結語〕EFAとKRの情報は類似性が高く,運動学習へプラスの効果を示した.教示情報と外在的フィードバック情報の類似性によって学習効果に影響を及ぼす可能性が示唆された.
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© 2012 by the Society of Physical Therapy Science
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