抄録
〔目的〕高齢者の歩行時床反力前後成分の大きさに対する下肢関節角度変化量の影響を明らかにすることとした.〔対象〕65歳以上の健常高齢者と20歳代の若年者とした.〔方法〕歩行中の床反力前後成分と下肢関節角度を計測した.床反力前後成分力積値にどの関節の角度変化量が影響を与えているのかを分析し,高齢者と若年者で検討した.〔結果〕床反力前後成分力積値に対して有意な影響を与える要因は,男性若年者はすべての下肢関節であったのに対して,男性高齢者は膝関節の角度変化量であった.女性は,年齢に関係なく膝関節と足関節の角度変化量が影響を与える要因であった.〔結語〕高齢者の歩行中の床反力前後成分の大きさには,主に膝関節角度変化量が影響を与えている.