抄録
〔目的〕変形性膝関節症患者を対象に国際生活機能分類「活動・参加」の評価に,厚生労働省による「活動と参加の基準(暫定案)」に示された採点基準に加えて,新たに考案した補足指針を用いた際の検者間信頼性の向上の有無を検討することを目的とした.〔対象〕変形性膝関節症または人工膝関節置換術後の患者20名とした.〔方法〕理学療法士3名が,変形性関節症コアセットと暫定案に示された採点基準を用いて,補足指針使用の有無で検者間信頼性を比較検討した.〔結果〕補足指針を用いることにより検者間信頼性は高くなった.〔結語〕変形性膝関節症を対象に活動や参加を評価する際,補足指針を用い基準をより明確にすることにより信頼性が向上すると考えられる.