理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
理学療法士の臨床判断による転倒予測の視点と予測の確かさ
─臨床経験10年以上の理学療法士での検討─
松田 徹吉田 晋井上 美幸村永 信吾大嶋 幸一郎川間 健之介
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キーワード: 臨床判断, 転倒予測, TUG
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2013 年 28 巻 6 号 p. 719-726

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抄録

〔目的〕臨床経験10年以上の理学療法士(PT)の臨床判断による転倒予測の視点と確かさを検討すること.〔対象〕臨床経験10年以上のPT 17名.〔方法〕PT 11名に,フォーカスグループインタビューを実施し,timed “up& go” test(TUG)チェックリストを作成した.次に別のPT6名が,TUGチェックリストを使用し,21名の高齢者映像からの転倒予測を行った.〔結果〕visual analogue scale(VAS)評価は既存の転倒予測指標と有意な関連性を示し,チェックリスト評価項目の「着座動作に問題がある」の転倒予測の的中精度が高かった.〔結語〕臨床経験10年以上のPTの転倒予測の正確性は高く,既存の転倒予測指標にTUGの着座場面の観察を加えることで,予測の精度向上が期待できる.

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© 2013 by the Society of Physical Therapy Science
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