抄録
〔目的〕在宅で実施される視覚的あるいは口頭でのフィードバックと運動イメージ治療が脳卒中患者の歩行能力に与える影響を評価することとした.〔対象〕脳卒中片麻痺患者一症例とした.〔方法〕標準的な理学療法に加え視覚的あるいは口頭でのフィードバックと運動イメージ治療を1週間につき2回,合計3週間実施した.〔結果〕対象者の歩行の安定性や安全性の向上が認められ,改善度は治療期間終了後2ヵ月の時点でも維持されていた.〔結語〕本治療法は,訪問リハビリテーションの現場においても脳卒中患者に対して有用である可能性をもつ.