抄録
〔目的〕座位と立位で多段階に前傾姿勢を保持した際の筋硬度の体位と構えの間の相違を検討すること.〔対象〕健常男性19名とした.〔方法〕腰部背筋,多裂筋を測定部位とし,体位を座位と立位の2水準,構えを体幹傾斜角0から60°の7水準の体幹前傾位とした.仙骨傾斜角,大腿傾斜角および股関節屈曲角の測定条件間の比較を行い,筋硬度値の相対ならびに絶対信頼性,運動課題による腰背部の筋硬度の違いを検討した.〔結果〕立位と比較して座位での仙骨はより後傾していた.筋硬度測定の信頼性と妥当性は高かった.体幹傾斜角が浅い角度では座位時の多裂筋部の筋硬度が立位時よりも高値を示した.〔結語〕筋硬度計は腰背部の硬さを確認することが可能であるが,立位と比較して座位での筋硬度の検討においては仙骨傾斜による影響を留意すべきである.