理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
腹臥位での下肢空間保持が非空間保持側の僧帽筋下部線維の筋活動に与える影響
─肩関節外転角度の変化に着目して─
池澤 秀起高木 綾一鈴木 俊明
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 30 巻 2 号 p. 261-264

詳細
抄録

〔目的〕腹臥位での下肢空間保持課題において,肩関節外転角度の変化が下肢空間保持側と反対側の僧帽筋下部線維の筋活動に与える影響を検討した.〔対象〕健常男性16名とした.〔方法〕課題は腹臥位での下肢空間保持とし,肩関節の外転角度を変化させ,各々の肢位での筋活動を比較した.測定筋は下肢空間保持側と反対側の僧帽筋下部線維とした.〔結果〕下肢空間保持側と反対側の僧帽筋下部線維の筋活動は,肩関節外転角度が0度・30度・60度に対して90度・120度において有意に増大した.〔結語〕僧帽筋下部線維は脊柱の固定に加え,上肢を重さとして利用するために肩甲骨の上方回旋作用にも関与したのではないかと考えられた.

著者関連情報
© 2015 by the Society of Physical Therapy Science
前の記事 次の記事
feedback
Top