2015 年 30 巻 2 号 p. 317-321
〔目的〕上肢(肩関節)筋力測定において,ベルト固定を用いたハンドヘルドダイナモメーター(HHD)測定方法の妥当性を検討した.〔対象〕若年健常者20名とした.〔方法〕上肢筋力測定は,肩関節屈曲・伸展・外転・外旋・内旋の5種とした.HHDは,2名の検者(検者A・B)が測定した.HHDによる測定値の妥当性は,Biodexによる測定値を外的基準とした基準関連妥当性を検討した.〔結果〕ピアソンの相関係数は,検者A・B両者におけるそれぞれの測定項目において,有意な相関が認められた.〔結語〕ベルトを用いたHHDによる上肢(肩関節)筋力測定は高い妥当性を有しており,臨床において各種比較にも耐えうる測定値が得られると考えられた.