理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
乳幼児期における割り座姿勢の習慣と立位姿勢との関連
藤森 美菜子夏迫 歩美鶴崎 俊哉
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キーワード: 割り座, 発達, 乳幼児
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2015 年 30 巻 3 号 p. 429-432

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抄録

〔目的〕日常的に割り座姿勢をとることが,定型発達児の立位姿勢に対してどのような影響を与えるのかを検討した.〔対象〕市内の保育園に通う3歳から6歳までの園児39名とした.〔方法〕ビデオカメラにより収集されたデータを用いて,骨盤傾斜角度(上前腸骨棘と上後腸骨棘の2点を結んだ線と水平線がなす角)および,股関節回旋(姿勢分析により分類された5つの群)の間の関係の有無を分析した.〔結果〕割り座経験があることと股関節内旋および骨盤前傾の程度との間,股関節内旋の程度と骨盤前傾の程度との間には正の関連性が認められた.〔結語〕日常的に割り座をとることは,定型発達児が股関節内旋,骨盤前傾位の立位姿勢をとりやすくなり,その成長過程において整形外科的疾患の発症リスクを高める可能性がある.

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© 2015 by the Society of Physical Therapy Science
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