2015 年 30 巻 4 号 p. 569-576
〔目的〕訪問リハビリテーション(訪問リハ)従事者が利用者の病状把握に用いる重要なアセスメントを明らかにする.〔対象〕全国の訪問リハ従事者335名とした.〔方法〕540施設に質問紙を郵送し,その回答結果を職種別,経験年数別に検討した.〔結果〕訪問リハの実践においてバイタルサインや転倒,意識レベルなどは重要とされていた.しかし,腹部聴診,心尖拍動触診,心電図変化などは重要とされていないアセスメントであった.また,職種や経験年数の違いによる影響も認められた.〔結語〕訪問リハ従事者は,内部障害を有する利用者を経験しているにもかかわらず,内部障害系のアセスメントの知識や実施経験に乏しい現状がある.