抄録
〔目的〕変形性膝関節症患者の歩行速度に影響を与える因子について検討した.〔対象〕対象は変形性膝関節症患者54名であった.〔方法〕歩行速度により高速群,中速群,および低速群の3群に分け,高速群および低速群の2群について,基本属性,身体属性および機能因子の比較を行った.また,歩行速度と有意に関連する因子を選択するためにロジスティック回帰分析を実施した.〔結果〕年齢,身長,膝伸展,および屈曲筋力は2群間で有意な差が認められた.歩行速度に関連する有意な予測因子は膝屈曲筋力であり,その基準値は0.31 Nm/kgだった.〔結語〕変形性膝関節症患者の歩行能力の向上には膝屈曲筋力が重要である可能性が示唆された.