理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
慢性腰痛を有する高齢者への固有感覚に対する局所振動刺激時の姿勢動揺
伊藤 忠久保 晃酒井 義人山﨑 一德山田 彩加五十嵐 知真佐藤 徳孝森田 良文
著者情報
キーワード: 慢性腰痛, 高齢者, 固有感覚
ジャーナル フリー

2016 年 31 巻 4 号 p. 527-533

詳細
抄録

〔目的〕慢性腰痛高齢者の局所振動刺激時の重心動揺の変化を明らかにすることである.〔対象と方法〕慢性腰痛を有し,腰部疾患の罹患により入院中の高齢者28名を対象とした.左右の腓腹筋および傍脊柱筋に周波数で30,60,240 Hzの振動刺激を与え姿勢動揺を測定した.各Center of Pressure (CoP)の比較と各CoPとVisual Analogue Scale (VAS),背筋力,傍脊柱筋断面積との相関を検証した.〔結果〕傍脊柱筋(240 Hz)の刺激に対するCoPのみ前方推移の姿勢制御を示した.VASは,傍脊柱筋(60 Hz),背筋力は傍脊柱筋(240 Hz)の刺激に対するCoPとの間に中等度の相関を示した.〔結語〕体幹の固有感覚に対する多様な固有感覚刺激による評価を実施する必要がある.

著者関連情報
© 2016 by the Society of Physical Therapy Science
前の記事 次の記事
feedback
Top