2016 年 31 巻 4 号 p. 521-525
〔目的〕在宅脳卒中者の活動および参加状況にあわせた推奨活動を明らかにすることを目的とした.〔対象と方法〕在宅脳卒中者60名への郵送調査を行った.質問項目は,21項目の活動および参加状況,障害への心理的適応,および生活の質とした.〔結果〕在宅脳卒中者の活動性について,クラスター分析を行った結果,多種活動参加型,低活動型,および機能回復特化型という3つのパターンに分けられた.多種活動参加型は,障害への心理的適応の受容因子,自己効力感因子,および生活の質の得点が最も高かった.機能回復特化型は,低活動型と比べて,心理的適応の自己効力感因子の得点が高かった.〔結語〕生活の質の向上を目的として活動性向上を促す支援を行う場合には,低活動型の者には何らかの活動の実施を促し,機能回復特化型の者には機能回復を目的とする活動以外の実施を促すことが重要である可能性が示唆された.