理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
運動イメージの明瞭性の個人差が脊髄神経機能の興奮性に及ぼす影響
野村 真前田 剛伸嘉戸 直樹鈴木 俊明
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キーワード: 運動イメージ, F波, VMIQ
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2017 年 32 巻 2 号 p. 195-199

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抄録

〔目的〕運動イメージの明瞭性の個人差が複雑性の異なる手指対立運動のイメージ課題における上肢脊髄神経機能の興奮性に及ぼす影響についてF波を用いて検討した.〔対象と方法〕対象は健常者30名とし,Vividness of Movement Imagery Questionnaireの得点結果より運動イメージの明瞭性の高い群,低い群にふりわけた.運動イメージ課題は複雑性の異なる3種類の手指対立運動とした.各群における安静試行と各課題の振幅F/M比の変化を比較検討した.〔結果〕振幅F/M比は運動イメージの明瞭性の低い群において安静試行と比較して課題2,課題3で有意に増加した.〔結語〕運動イメージの明瞭性の個人差が運動イメージ中の脊髄神経機能の興奮性の違いに影響を及ぼす可能性が示唆された.

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© 2017 by the Society of Physical Therapy Science
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