抄録
〔目的〕機能訓練特化型デイサービス利用者の運動測定項目調査を行い,サービス開始後の縦断的変化を検討した.〔対象と方法〕対象はサービス利用者12人(要支援4人,要介護8人).調査項目は,握力,Functional reach test(FRT),開眼片脚立位,Timed Up and Go test(TUG),5 m歩行,体重支持指数,リズム誤差平均値,リズム誤差割合とし,6ヵ月の経過を後ろ向き研究にて検討した.〔結果〕6ヵ月の機能訓練実施で,FRT,体重支持指数,リズム誤差割合での改善が有意に認められた.初回測定時の要介護群・要支援群間での比較では,FRT,TUGで有意差が認められた.〔結語〕半年の機能訓練実施でバランス能力と下肢筋力,リズム異常の改善が認められ,介護度改善の重要な要因となっていることが示唆された.