2018 年 33 巻 1 号 p. 95-100
〔目的〕加齢臭やアロマセラピーなど,においに関しては両側面がある.本研究の目的は体臭対策として理学療法士に香りがあった場合の賛否とその理由を調べることと,アンケート項目との関連を調べることである.〔対象と方法〕理学療法士役の学生に石鹸の香りのミストを付け,トランスファー介助動作を行わせた.患者役の男女学生にその印象と日頃のにおいに関してのアンケートを行い,関連を調べた.〔結果〕男性81.8%,女性51.6%がミストに肯定的で,理由は「清潔感がある」が多く,否定的な理由は「無臭がいい」が多かった.ミストの賛否とアンケート項目には関連はみられなかった.〔結語〕ミストには肯定的であっても,理学療法士に香りがあることには否定的な意見もあり様々であった.臨床現場に受け入れられる香りの探求が課題である.