理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
高等教育機関における成績不振者の発見と対応の検討
成田 亜希
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2018 年 33 巻 1 号 p. 33-37

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抄録
〔目的〕成績不振者を出さないような的確な学習支援をどのタイミングで行うかを検討する.〔対象と方法〕理学療法士養成短期大学を卒業した88名を対象とした.卒業時の成績と入学前の学力や在学中の成績,学習動機づけとの比較を行った.〔結果〕入学前の学力は卒業時の成績には影響しないことが示唆された.入学後,1年次4月末には成績不振者を発見できることが確認できた.また基礎医学科目の成績が良いと卒業時の成績も良く,1年次4月初回の小テストで成績が悪い学生は卒業時でも学習動機づけが低いこともわかった.〔結語〕入学当初から学習は単なる暗記ではなく理解し説明できる「生きた知識」を備えることを指導し,普段の小テストから良い成績が取れるよう導くべきである.それによって学生は有能感をもち,学習動機づけも高めていける.
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© 2018 by the Society of Physical Therapy Science
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