抄録
〔目的〕痙縮の発現により車椅子にかかる負荷を定量的に測定し,負荷値を明確にするための方法論の確立.〔対象と方法〕構造解析シミュレーションによるひずみゲージ貼付位置の選定,重度の痙縮を呈する痙直型脳性麻痺者1名を対象にひずみゲージを用いてヘッドサポート支柱にかかる荷重を測定した.〔結果〕ヘッドサポートにかかる最大荷重は346N(体重比88.3%)であった.また,力の加わる向きによって,今回実験に用いたヘッドサポートの支柱は伸展と屈曲の両方向に歪むことが明らかになった.〔結語〕ひずみゲージを用いてヘッドサポート支柱にかかる荷重が定量化でき,痙縮が発現した際には体重の88.3%がヘッドサポートにかかる場合があることがわかった.これらは新たな基準を作成するうえで重要な基礎データとなる可能性がある.