抄録
〔目的〕本研究は椎弓形成術における肩甲骨内転筋力,肩関節回旋筋力,疼痛の経時的変化と関連性を検討した.〔対象と方法〕椎弓形成術を施行した頸椎疾患男性患者18名を対象に術前,術後1週,術後2週の3時点で肩甲骨内転筋力,肩関節回旋筋力,肩甲骨周囲の疼痛を計測した.〔結果〕術前と術後1週の間で回旋筋力は有意に減少したが,内転筋力は有意な変化を示さなかった.疼痛の変化率は肩関節回旋筋力,特に外旋筋力の変化率と有意な負の相関関係を示した.〔結語〕外旋筋力の評価が椎弓形成術前後の肩甲骨周囲の筋力や疼痛を把握する手段として有用であり,外旋筋力に着目した筋力増強訓練が術後の疼痛の減少,早期離床につながる可能性が示された.