抄録
〔目的〕片麻痺者における座位前傾動作の体幹の前傾角度と歩行での体幹動態との関係を示すことである.〔対象と方法〕対象は高齢者20名,片麻痺者14名とした.三次元動作解析装置を使用し,座位前傾動作と歩行動作時の体幹前傾角度を測定した.貼付マーカから骨盤セグメント,中部体幹ライン,上部体幹セグメントを作成し,3部位の前傾角度を両群間で比較し,歩行との関係をみた.〔結果〕静止座位では両群間に差が認めなかったが,座位前傾動作では骨盤と中部体幹の前傾角度が片麻痺者で有意に小さかった.また,片麻痺者では座位前傾動作時と歩行動作時の骨盤に対する中部体幹の前傾角度(相対角度)間で,正の相関を認めた.〔結語〕片麻痺者における座位前傾動作での相対角度は,歩行中での同部位の動態に影響を与える可能性が示唆された.