2019 年 34 巻 6 号 p. 739-742
〔目的〕本研究の目的は,片足に装着した補高の高さの相違が歩行時の自覚的脚長差,ならびに他覚的脚長差に伴う歩容に影響するか,補高を装着した歩行によって慣れの効果が生じるかを検討することである.〔対象と方法〕対象は大学生9名とした.1 cmと3 cmの補高を片足に装着し,それぞれ10分間慣れるために歩行をした前後に,10 m歩行を行わせた.測定項目として,違和感の度合いを自覚的脚長差とし,三軸加速度計で得られたデータを他覚的脚長差に伴う歩容の変化として比較をした.〔結果〕他覚的脚長差による歩容には前後で差はなかったが,自覚的脚長差に関しては3 cmの補高の装着で,10分間の歩行後に違和感が改善した.〔結語〕慣れのための10分間歩行は,脚長差が3 cmである場合に,歩容に変化がないままで自覚的脚長差を軽減することが示された.