2020 年 35 巻 3 号 p. 381-385
〔目的〕本研究では,大殿筋とハムストリングスへの間欠的圧迫刺激が骨盤前傾可動域に与える即時効果を検証した.〔対象と方法〕対象は健常男性11名とした.対象者は座位にて大殿筋とハムストリングスに対する3分間の間欠的圧迫刺激を受けた.刺激前後で直立位と体幹屈曲位における胸椎角,腰椎角,仙骨傾斜角を計測した.また直立位と体幹屈曲位の差を屈曲可動域とし,刺激前後で比較した.〔結果〕介入後に直立位の仙骨傾斜角は増加し,胸椎角と腰椎角は減少した.体幹屈曲位の仙骨傾斜角と仙骨傾斜角の屈曲可動域は増加した.〔結語〕大殿筋とハムストリングスへの間欠的圧迫刺激は,骨盤前傾可動域を増加させることが示唆された.